キャンプやアウトドア、車内泊では500Wh以上がおすすめです。そういった場面では、日常使いと比べて長い時間、さらに調理器具や家電製品といった消費電力が大きいものを使用するからです。

キャンプであれば、ホットプレートでバーベキューを行ったり、また屋外でスマートフォンの充電を行うことができます。キャンプで車内泊も流行っていますが、その際にも車載冷蔵庫や電気ケトル、ホットブランケットなどを使うときに重宝します。

ポータブル電源は主にキャンプ等で使用されるイメージが多いと思いますが、防災や非常時でも大活躍するアイテムです。

防災や非常用であれば1000Wh以上のものがおすすめです。1000Whあれば、スマートフォンの充電、扇風機、サーキュレーターや電気毛布、エアコン、冷蔵庫、電気ケトルや電子レンジなど幅広く使用することができます。

ソーラー充電ができるものであれば、災害時などにも太陽光のみで充電できるので、ソーラーパネルが搭載されているものを選ぶと良いでしょう。

庭作業、DIY、ピクニックなどの際には、300Wh以上のものがおすすめです。他の用途に比べると容量が少ないものでも十分満足できるかと思います。

このくらいの容量のポータブル電源であれば、インテリアにもなじむもの、持ち運びやすいもの、配線をすっきり配置できるものが揃っている点も、コンパクトならではの嬉しいポイントです。

引っ越しや模様替えの際のDIYや子供のバースデーパーティー、庭の手入れなどさまざまな用途で使えます。

イベントには非常にさまざまな形でポータブル電源が使用されます。例えば、照明や音響機器には、高出力かつ大容量のポータブル電源が用いられます。

業務用ポータブル電源は、大容量なためサイズが大きいものが多いため、持ち運びしやすいよう、ハンドルとキャスターが付いたスーツケース型が主流です。バッテリー切れを起こさないように、2000Wh以上のなるべく大容量のポータブル電源を選ぶことが大切です。

また、会社で使用されるケースもあります。例えば、電源を確保しづらい屋上や、コンセントが少ない会議室などでもポータブル電源があればデバイスが利用できるようになります。在宅であれば、ベランダなどで使用して気分転換するにも良いでしょう。

アウトドアで使うものといったイメージが強いかもしれませんが、それ以外にも、日常生活における電力供給で電気代の節約、コンセントの届かない位置での家電利用、緊急時における非常用電源としての災害対策などで利用することができます。

モバイルバッテリーとなにが違うのか疑問に思う方もいるかもしれませんが、ポータブル電源は前述のようにアウトドア・日常生活・緊急時など、幅広いシーンで活躍し、モバイルバッテリーとは違い、大容量バッテリーを積んでいるからこその役立つ場面が多くあります。

そんなポータブル電源を持っていれば、今の生活をより快適に楽しく過ごせたり、もしもの事態に備えて安心して暮らすことができそうです。

モバイルバッテリーはスマホやタブレット、電子タバコなど出力電力が小さいもののみ充電が可能で、パソコンや家電などの消費電力が大きいものは利用できません。

発電機はガソリンやガスなどの燃料が必要なことや、こまめにメンテナンスが必要、騒音が大きいなどの問題があり、家庭用として使うには大変です。

ポータブル電源を選ぶ際には、出力波形をチェックしておきましょう。
出力波形には「短形波」「修正波」「正弦波」の3種類があり、家庭用電気の波形は「正弦波」です。
一般的に電化製品の多くが「正弦波」を基準に設計されているので、「正弦波」か「純正弦波」のものを選ぶのが安心です。

安価な商品に多い「矩形波」や「修正波」を使用すると、電気機器が故障する恐れがあるので要注意です。
一時的に使用できても、時間が経てば故障などトラブルが発生する可能性もあるので、
ポータブル電源を選ぶ際は「正弦波」のモデルを購入することをおすすめします。

「50Hz/60Hz」などの表示をどこかで見たことはあるでしょうか。日本の電気は東日本が50Hz、西日本が60Hzと周波数が分かれていて、電気機器もこのいずれか、または両方に対応して作られています。

ポータブル電源の周波数欄に「50Hz/60Hz」と両方の記載があればどのような電気機器も使用できます。ですが、もしいずれかの数字しかない場合には、対応した家電を選択するか、家電側に「50Hz/60Hz」と両対応の記載があるものを選ぶ必要があります。

異なる周波数で利用すると、正常に働かなかったり、故障の原因にもなるため注意が必要です。

ポータブル電源を選ぶ際には、出力ポートの種類をチェックしておくのも重要なポイントです。ポータブル電源に搭載されている出力ポートは主にACポート・DCポート・USBポートの3種類ですが、この3種類のなかでも最も重要なのがACポートになります。

ACポートは家電を接続できる出力ポートになります。普段家で使用している電気ケトルや扇風機などの家電を、キャンプや車中泊でも使用することができます。使用する回数が多いので用途によってACポートが多いものを選ぶとよいでしょう。

DCポートは車載用の家電をつなげられる出力ポートです。接続口はシガーソケットタイプが主流です。ミニ冷蔵庫、扇風機などそのまま使用することができるので、車中泊をする方には必須の出力ポートです。

USBポートはスマホやタブレット、ノートPCなどを充電する際に使用する出力ポートです。ACコンセント式の家庭用電化製品にを使用していても、USBポートがあればスマートフォン、タブレット、ノートPCの充電も可能なのでとても便利な出力ポートです。

日本の法律で定められた安全性能規格である「PSEマーク」がついているかを確認しましょう。ポータブル電源はPSEマークの取得義務がなく、表示していない商品も多々ありますが、そういった商品は異常に発熱し火災につながる恐れがあり危険です。PSEマークがあるものは、政府認定の検査機関で厳しい検査項目をクリアしているので、安全性が高く、こうした事故のリスクも低いといえるでしょう。

PSEマークには、丸型とひし型の2タイプがある点も要チェック。丸型は、家電製品などひし型以外の電気用品のマークです。ひし形は、とくに安全上規則が必要な「特定電気用品」のマークで、ポータブル電源も含まれます。

また、BMSとは「Battery Management System」の略のことで、充電型の二次電池の安全制御を行うシステムを意味し、バッテリーを正しく管理するためのシステムといえます。

ポータブル電源にも採用されているバッテリーは、電源がないところでも電化製品の利用ができますが、エネルギー密度が高いため安全に取り扱う必要があります。その安全性を確保するために、BMSが重要です。

ポータブル電源は充電し、使用するものなので充電方法をチェックしておきましょう。ACポートでの充電はもちろん、カーチャージ機能が搭載されていれば、車のシガーポケットから充電することも可能です。

おすすめなのはソーラー充電です。ソーラーチャージャー機能を搭載したポータブル電源なら、太陽光を電力に変換し自家発電することができます。キャンプや車中泊などレジャーでも役立つほか、太陽光で充電できるので節約にも繋がります。充電効率はそれほど高くないため、充電には多少時間がかかりますが、災害時など電源を確保できない場面などでも大活躍するのでぜひチェックしてほしいポイントです。

ポータブル電源は容量、価格帯に幅はあるものの、決して安い買い物ではないためできるだけ丈夫で長持ちする製品を選びたいですよね。

そこで注目すべきなのが、充放電を繰り返せる回数を指している「バッテリーサイクル」です。バッテリーサイクルの数字が大きいほど長寿命なので、商品スペックを確認して数字が大きいものを選ぶのがおすすめです。

また、使われているバッテリーの種類でもポータブル電源の寿命を判断することが可能です。ポータブル電源には、主にリチウムイオン電池・リチウムポリマー電池・リン酸鉄リチウムイオン電池の3種類が採用されています。

この中でも特に安全性が高く長寿命であるのがリン酸鉄リチウムイオン電池と言われ、バッテリーサイクルは2000回以上のものが多い傾向があります。バッテリーサイクルとあわせてバッテリーの種類も確認すると、長持ちする商品を探しやすいでしょう。

1つ前のポイントでも説明した通り、ポータブル電源にはリチウムイオン電池・リチウムポリマー電池・リン酸鉄リチウムイオン電池の3種類が採用されていて、特に安全性が高く寿命が長いと言われているのがリン酸鉄リチウムイオン電池です。

リン酸鉄リチウムイオン電池はリチウムイオン電池と比べて、サイクル寿命が長いほか、発火・有毒ガス発生などの事故が起こりづらいという利点があり、安全性が高いと言えます。